エンジン換装〜@三菱メイキ製TL52を搭載
 
粗品付のNEWエンジン
私のWheelmanは’04 G-Motionモデル
積載エンジンはTIGINICS製のTG43
乗りなれてきたら非力に感じるエンジンである
このTG43の原型(ホンモノ)は
三菱メイキ製のTL43エンジンであり、
そして同形状、外寸、ボルト穴全く同形状で
排気量の大きいTL52エンジンがある
TL43、52は共に三菱農機ディーラーで購入可能
私の時には注文して翌日に到着(田舎だから)
購入時のTL52価格は5諭吉程度
搭載作業は工具さえあれば容易に行える
クラッチ周りのHEXボルトとエンジン反対側のボルトを外し
TG43の燃料タンクと付け替えて載せるだけ
問題点はキルスイッチの場所がシャーシと干渉して
そのまま載せると押す事ができない
(押しっぱなしになる為エンジンがかからない)
スイッチ配線は小ファストン端子で接続されているので
適当な空き場所へ新規にプッシュスイッチを取り付けて
配線端子を繋ぎ変えるだけで完了

いかにも三菱的な赤いカバーが嫌なので
パッドのカラーにあわせてTG43の黄色いカバーを装着
黄色いカバーが愛らしい
 

プラグ交換で圧縮を上げる
 
デンソーのイリジウムタフVK20 プラグ
TL52エンジンはヘッドが一体なので
面研等で圧縮比を上げることができない
プラグの燃焼室部分のせり出し分を増やすことで
若干だが圧縮を上げる事が可能となる
使用するプラグをイリジウムタイプに変えることで
着火効率を上げる事もでき、一石二鳥の効果がある
デンソーのVK20を使用するがそのまま取り付けると
リーチが長すぎピストンとプラグが衝突してしまう、対策として
銅管を適当な長さに切ってスペーサーとすることで対応
VK20は純正装着プラグであるNGK製BM6Aと比較し
長さがあるためにプラグキャップがカバーから浮いて
隙間ができてしまう、ここに埃やゴミがが入りやすい
グリップスポンジを適当にカットして装着
プラグからの熱も大丈夫
シンプルだが効果大
イリジウムプラグへの交換によって
プラグキャップがせり出て走行中の振動で外れやすくなった
対策として、スプリングとS字フックをプラグキャップに掛けて
キャップ外れの防止をした
 

エンジン換装〜A日本ライフ社製NLR460を搭載
日本WheelmanクラブのSINさんから
レース用の凄いエンジンがあるという情報をキャッチしたので
メーカーにコンタクトをとり入手した

日本ライフ社製 NLR460
排気量 45.7cc
最高出力 4.02KW (5.46PS/9500rpm)
最大トルク 4.21Nm (0.45kgm/8500rpm)
最高回転数 17000rpm以上

Wheelman搭載エンジンでハイパワーといわれる
ET-STV搭載のE-TONエンジンが2.2PS
TL52エンジンが2.5PS前後の出力ということを考えると
とんでもないバケモノエンジンである
ポケバイレース常勝エンジン
メッシュのサイズはぴったりだった
オフロード走行時にエンジン下部よりゴミが入らないように
04WheelmanデフォルトエンジンのTG43から
エンジン下のメッシュを外し移し換える
NLRエンジンのボルトはトルクス頭なので
適用工具をそろえておいて作業すること
アクセルワイヤーステーとマフラーステーのボルトで
メッシュを固定した
パンにエンジンを搭載する際に、ガソリンタンクと干渉するので
エンジン下部のステー部分をディスクサンダーで削り取る
ガリガリガリ〜と新品のエンジンでも容赦はしない
ディスクサンダーはWheelmanライフにおいて必需品
この状態のときに掃除をしっかりと行うこと
今回の作業の中で一番頭を悩ませたのが
「エンジン下部とガソリンタンクとの接触」である
NLRエンジン搭載の先駆者であるSINさんから
「TLエンジンに付いていたタンクは小型である」
という情報を聞いていたのでノーマルタンクとの交換を行う
クラッチ側のタンクのステーが当たるので
ディスクサンダーでカットした

当初はノーマルのタンクを用いる方式を想定していた
ヒートガンを使用してエンジンと接触している
ガソリンタンクの一部分を凹まして搭載しようと考えていたが
エンジンとタンク、現物で作業をしてみた所
加熱して凹ませきれる場所、範囲ではなかった
NLRエンジンのパンへの固定方法は
クラッチハウジング部分の4本のボルトだけである
通常のエンジンでは反対側にスターター下部と共締めする
「Y字」型のステーがある、この部品は
NLRエンジンとサイズが適合しないため排除した
現状での簡易固定方法として
上記のステーから取り外したゴムブッシュとワッシャーで
スターター側のエンジンの押さえを作った
これをガソリンタンクステーの上に取り付けておく
ブッシュでエンジンを下から持ち上げておく方式である
ゴムブッシュとワッシャーは接着した
ファンネルだとオフロードでのゴミの吸い込みが怖い
NLR460エンジンのデフォルトには
エアファンネルとマフラーが取り付けされている
マフラーの排気口は下に向かうタイプであるため
TL52から移植したX-CAN Largeと交換した、
Wheelman用のX-canは1センチ厚の取り付けステーが必要
吸排気系統のページ参照のこと)

エアファンネルもエアクリーナーと交換した
エアクリーナーはWheelman用が装着できる
しかし、取り付けアダプターがキャブのチョークと干渉するため
アダプター後ろ側の穴を広げる作業が必要
穴の大きさはエアファンネルと同径になるまで削った
ベルトテンショナーも交換した
ホームセンターで8ミリパイプを購入し
Z608ベアリング3個を並べて取り付ける
装着するボルトの長さは45ミリ
ステンレスボルトは振動で折れるので
エンジンには使わないほうが良い
これをクラッチハウジング
左下のボルト部分に装着した
 
ABEC9 のオーバースペックなベアリング
床暖房用のパイプ
3個分の幅で切断する
やっとエンジンがパンに載った
ブレーキキャリパーのレバーがそのままの設定だと
エンジンスターターと接触してブレーキが効かなくなるので
ブレーキレバー付け根のナット中心にある
六角ボルトでレバーの引きしろを調節する

キャブへのアクセルワイヤー取り付け位置が
下から上へ向かっているのでデフォルトのワイヤーだと
長さが少し足りないため交換が必要となる
キャブに取り付けするワイヤーの「ダルマ」には
ホームセンターで購入できるケーブルロックを使うと良い
スターターのプルハンドルが上向きに付いているので
スターターを覆う輪状のカウルを若干削る必要がある
それ以外はそのままカウル内にぴったり収まる
プラグがエンジン上部に付いているので
オリグメントバーとの干渉が心配されたが
微妙に避けているので走行時にも問題は無い
自画自賛だがとてもカッコ良し
ガーミン社の新型GPS 「Forerunner 205」
テスト走行でいきなりこのスピードを記録
50Km/hを超えると擦り傷程度では済まないだろう・・・
プロテクターを装着し怪我をしないようにして
これからじっくりとセッティングを煮詰めていこうと思う
 
NLR460エンジン換装追記
 
NLR系エンジンに換装する際で重要と思われる箇所を記載する
これからエンジンの換装を考えている人は参考として欲しい
 
スロットルレバーが下から引っ張る形のキャブであるため
ワイヤーの取り回しがUターンをするような感じとなってしまう
アクセルの戻りが遅いと感じたらスプリングをスロットルレバー内の
アクセルケーブルに装着すると良い
スプリングの強度が強すぎるとアクセル操作の
フィーリングが悪くなってしまうので程々の物を選ぶこと
スプリングの強度はお好みでどうぞ
SNAP-ONのプレートが光り輝く
X-CAN Largeを装着すると排気口がコントロールホースに
当たってしまう箇所のため、ホースの固定を行う
シャーシの固定ボルトに丸型金具をつけてカラビナとリングで
ホースをちょうど良い位置に固定する
自由に動くので操作性に問題は無い
強度的にもしっかりしているので転倒時にも安心できる
ブレーキキャリパーのレバーが
エンジンのスターター部分と当たるのでブレーキの調整を行う

写真は上からキャリパーを見た所である
「A」のナットの調節によりキャリパーが左右に動く
これにより、キャリパーに固定された片側のブレーキパッドの
位置調整が出来る

「B」のナットの中心部分に小さな六角ボルトがある
このボルトで移動する方のブレーキパッドの位置調整が出来る
両方の調節を行いレバーの引きしろを小さくなるようにして
フルブレーキ時にもレバーがスターターと当たらなくなるように
ちょうど良い位置に調節する
レバーの先にあるボルトでケーブルの長さも
適時調整すること
ブレーキ調節は大事な作業、慎重に行うこと
高速回転するバードケージとタンクが接触したら大惨事
ガソリンタンクをTLエンジンの物に変更したが
タンクには固定するためのステー等が無く
走行中の振動であちこちに動いてしまう
すぐ後ろには高速回転をするバードケージがあるので
接触したらタンクは破裂して、ガソリンを撒き散らしてしまう
そうならないためにもタンクの固定は必須である
汎用ステーをちょうど良い高さで「Z」型に曲げて
パンの後方にある穴にボルトで固定した
ガソリンタンクの横からも固定する
汎用ステーを「コ」の字型に曲げて
元のエンジンステーのボルト穴で固定する
高さはエンジンの下に当たる位置としておくことで
エンジンステーとしても役割を果たすことが出来る
ステーの幅、位置決めが難しい
新品のエンジン、気合でカット
ブレーキの調節において、エンジンを載せた状態では
やはりスペース的に無理が生じ、ブレーキの引きしろが
極端に少なくなってしまった

エンジンスターターのカバーはプラスチック製で
エンジンの強度には無関係の箇所である
思い切ってブレーキレバーの動作範囲の箇所を切り取った
これでブレーキ操作には全く問題が無くなった
X-Canは排気効率がよく、Wheelmanでは人気のあるマフラーだが
排気圧、エンジンの振動によりボルトが緩みやすいのが欠点

いつも装着時にはロックタイトをボルトに塗布しておくのだが
今回も2時間ほど走行しただけでマフラー装着ボルトに緩みが出て
マフラーとステーの間から排気漏れが起こった

NLR460エンジンのデフォルトマフラーは効率が良さそうなので
X-Canを外し、交換してみることにした
実に素朴な外観、いぶし銀の様に味わい深い
スッカスカなマフラー内部、消音って何?
マフラー内部を入り口側から除いてみた図
矢印のようにまっすぐ出口がうかがえる
つまり、ストレートマフラーで排気を邪魔する物は何も無い

装着方法は通常通りの下向き排気だと
高熱の排気ガスがガソリンタンクを直撃し、かなり危険
マフラーステーをサンダーでカットし、マフラーを逆さにして
排気口を上にして装着する
期待をして装着してみた所、マフラー中心にある排気口が
直でオリグメントバーに接触している
これではバーを溶かしてしまうので装着は不可・・・

結局、X-Canを清掃し装着しなおした
おまけ

エンジン購入時にステッカーをおねだりして頂いたもの
日本ライフ社万歳
「LIFE入ってる」

カートレース用エンジンオイルを使う
ネット上での値段は3900円位で販売されている
2サイクルエンジンにおいて混合油の役割は重要である
高回転を狙う場合、油膜の強さはもちろん、
フリクションロスを低減させるような粘度の低さも重要である

フランスのオイルメーカーであるMOTULは
車のエンジンオイルにおいても評価が高く、レースで実績がある

R460エンジンで高回転を狙うには最適と考え
カート用のオイルを購入した
MOTULのWebサイトによると
「23,000rpmを超える超高回転でもその性能を発揮」
となんとも頼もしいことが記載してある
夢の領域23000rpm・・・
R460エンジンはチューニング済みのため圧縮比が高く
ハイオクガソリンを使用し、オイルの混合比も化学合成油で25:1
がメーカーのほうから推奨されている
5リットルのガソリンに対し200ccオイルを加えるわけだが
高出力エンジンのため燃費が悪く、ガソリン補給を頻繁に行う

MOTULオイル混合済みのガソリンに入れ替えて
アイドリングで30分回転させておいた、その後走行テスト

結果は写真のとおりである
エンジン音が、「クゥオ〜〜ン」と言うようなかなり甲高い音を奏で
レーシングエンジンの本領発揮を見せ付けられた
Maxで転倒したら大惨事・・・

添加剤 Super Zoilを入れる
近くのバイクショップにて格安で購入した
NLR系エンジンは高回転・高出力の素晴らしいエンジンである
ハイスペックを誇るレーシングエンジンであるがゆえに
メンテナンス、取り扱いもシビアに行う必要がある
3回の焼き付きを経験したことで、更に気を使うようになった
エンジンオイルの混合比を20:1まで高めてハイオクと混合し
エンジンの保護をうたう添加剤を入れてみる事にした

あまり添加剤という物の効果は信じないほうなのだが
これ以上エンジンを壊すわけにもいかないので
保険のつもりで入れてみた
「Super ZOIL」という、モータースポーツ界では
割とメジャーな部類の添加剤である
お決まり文句の「金属表面を理想的な状態に変えて・・・」
などと説明書きされているが、よくわからない(笑)
気持ちの持ちようで、効果があると信じれば効果はでるものだ
 
オイル混合用タンクでしっかり計測して、ガソリンと混ぜ合わせる
2スト用ZOILの混合比はオイルと1:1が推奨されている

ZOIL混合ガソリンをWheelmanのタンクに入れて
4500RPMのアイドリングで8時間エンジンを回す
Wheelmanのタンク2.5本分、エンジンのナラシを行った

その後走行してみたところ
添加剤効果の程ははっきりと体感できなかった
価格は決して安い物ではないので効果が無いと残念なのだが
「これはエンジンの保護の為に入れておく物だ」
ということを、自分に言い聞かせている
16500RPM時での負荷走行でもエンジンは調子よく回っていた
Zoilは緑色、毒々しく効果がありそうでいい感じ
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